起業家支援プログラム(エクスプロールコース)

早野 元詞
研究代表者
慶應義塾大学

早野 元詞

Hayano Motoshi
採択テーマ

Aging創薬 プラットフォーム 構築 とサルコペニア 治療薬開発

課題名
Aging創薬 プラットフォーム 構築 とサルコペニア 治療薬開発
プロジェクトの概要
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老化創薬プラットフォームの構築と、その有効性の検証 (PoC)試験を実施する。 現在、サルコペニアや認知症への有効性を示すリード化合物3つ(OK-1, E-1, E-2)と、AI/遺伝子網羅解析による標的因子リスト、化合物候補リストを保有している 。米国で先行する UNITYやCambrian、Altos Labsなどと異なる老化創薬標的に対する化合物の絞り込み、細胞系を用いた老化創薬の評価系(老化創薬プラットフォーム) を構築する。認知症、骨粗鬆症など広い老化関連疾患治療薬を目指す。

ビジネスモデル(申請時)

サルコペニアは2016年にWHOに疾患認定され、治療薬が存在せず、世界的に5億人の患者数が推計されている。先行研究から老化モデルがサルコペニアの症状を呈し、創薬ターゲットに対してOK-1, E-1, E-2等の化合物にて筋肉への効果が認められている。急性サルコペニア患者に対する治療として医薬品の承認を取得し、大手製薬企業とのライセンス契約、販売を委託を目指す。OK-1、E-1、E-2や新規化合物として類似化合物からサルコペニアの治療薬開発と、老化創薬プラットフォームの有効性/汎用性の確認を行う。aging hallmarks内の老化基盤因子を標的とし、サルコペニア、認知症、加齢黄斑変性、心筋梗塞など多様な疾患への応用、パイプライン開発、創薬開発を行う。

活動計画(申請時)
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治療効果の得られている3化合物(OK-1, E-1, E-2)をリード化合物として使用し、in vivo及び、in vitroにてMoAの確認を行う。それぞれWnt/βカテニン経路とGTP経路、Notch経路の候補遺伝子をpathway解析、AI解析にてリスト化されている複数の遺伝子に対するサルコペニア治療解析を行う。さらに、新規化合物候補として、OK-1類似化合物と、E-1類似化合物 (OK-2〜7、E3〜15)、その他標的化合物リストを保有している。これらの化合物について、細胞の増殖、筋肉や脂肪への分化等で評価する。MoA解析結果を利用し、サルコペニアや認知症など老化を標的とした創薬プラットフォームを構築し、化合物の構造と活性相関を将来的に取得する。
また並行して、OK-1は経口剤としての開発を進め、実験動物での薬効と薬物動体の確認を行う。E-1は既存薬のため、後ろ向きの臨床データ解析、さらにサルコペニアのバイオマーカー解析を行い、患者層別化へ活用する。

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