抗体やワクチンといったバイオ医薬品は、今後、その市場の拡大が見込まれるが、生産コストやデリバリー効率などに課題がある。そこで、植物プランクトンの1種で耐酸性で細胞壁の無い一倍体のイデユコゴメを利用し、バイオ医薬品の生産プラットフォームを開発・事業化し、世界中の患者さんの下に安価な医薬品を提供することを目指す。
イデユコゴメを利用して様々なバイオ医薬品を安価に生産するプラットフォームを構築し、それを製薬企業や医薬品製造受託企業へライセンシングすると共に、耐酸性という特性を生かした経口投与用ドラッグデリバリーシステム(DDS)を開発し、それを製薬企業や医薬品製造受託企業へライセンシングする。
本課題では、研究開発とビジネスモデル構築を実施する。
研究開発としては、イデユコゴメで生産したバイオ医薬品原料が市販されているバイオ医薬品と同じ構造を持ち、同じ生理活性を持つのかを評価すると共に、大量生産に向けて効率的なスケールアップ法の開発に向けた基盤技術を構築する。
ビジネスモデル構築としては、製薬企業や医薬品製造受託企業などにヒアリングを行い、バイオ医薬品生産のコスト削減や作業フローの簡略化に対するニーズを把握すると共に、製造ニーズの高いバイオ医薬品を明らかにしていく。