起業家支援プログラム(エクスプロールコース)

徐 偉倫
研究代表者
東京大学

徐 偉倫

Hsu Wei-Lun
採択テーマ

ナノ細孔を用いた分子シーケンサーの開発

課題名
ナノ細孔を用いた分子シーケンサーの開発
プロジェクトの概要
プロジェクトの概要の画像

本研究ではスタートアップ設立に向けて、①無機薄膜ナノポアの作成技術およびフローセル構成の基本形を確立し、スタートアップ設立後のスケールアップ研究、実製造につなげること、および②DNAシーケンス、エピゲノム解析における対生体分子ナノ細孔優位性の確認やプロテインシーケンスへの展開可能性を得て本プロジェクトの価値を高めること、また並行して①②に関する特許出願を進める。

ビジネスモデル(申請時)

世界的にエピゲノム解析やプロテインシーケンスに向けて新たな生体分子ナノ細孔も開発が進められているなかで、今回の提案者ら及び新会社が狙うのは無機固体薄膜ナノポアによって生体分子ナノ細孔からデファクトスタンダードの地位を奪取することである。そのためには本方式(無機固体薄膜ナノポア)を早期に市場導入し、顧客サイドにおいても様々なアプリケーション開発が進むようにすることが得策。最終機器製品の製造工場の立ち上げや販売体制の構築に時間をかけるよりは、フローセルまでの製造に留めてその分だけ早期の事業開始・市場導入の方が得策と考えている。

活動計画(申請時)
活動計画(申請時)の画像

■ ナノポア薄膜の製造技術の開発
 ナノポアの真円度や大きさの再現性を得て、かつ解析結果の再現性を確保するためには無機固体薄膜の品質が重要であることは言うまでもない。具体的には、格子欠陥の極めて少ない薄膜を得る必要があり、製膜方法としては化学気相成長法(CVD)にて製造する計画。本プログラム期間中にCVD装置を購入し、製膜条件を詰めて品質の良い大面積無機固体薄膜を得る条件を詰める。

■ 分子シーケンシング
 無機固体薄膜ナノポアシーケンサーのDNA/RNAシーケンスやプロテイン/ペプチドシーケンスにおける対生体分子ナノ細孔の優位性(耐久性、精度、形状の制御など)を示し、本シーズの価値を高めるとともに将来の権利確保に向けて解析アプリケーションの特許出願を行うこと。

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