三菱 UFJ キャピタル株式会社
難治性心不全の主な原因の1つである肥大型心筋症は、若年者の心臓突然死の最大の原因であり、難病に指定されています。一部の方は、拡張相へ移行し、心臓の機能がさらに弱って重症心不全となり、生命の危険が高くなる状況となりますが、その時点で初めて診断されることもしばしばあります。しかしながら、現状の治療は基本的に対症療法で病気の進行を抑える治療法はありません。私たちが発見した、心肥大抑制作用を持つタンパクを医薬品化し、心筋症に対する治療薬の提供を目指します。製剤を最適化し、薬効や薬物動態、そして安全性の探索評価を進め、治験へ移行、さらに、国際特許の強化とグローバル製薬企業との連携で世界展開を推進します。患者さんの病状とQOLの改善、医療負担の軽減に貢献する治療薬をできるだけ早く提供します。
心筋症に対して有効性を持つ新しいタンパク製剤を柱に開発を進め、創薬系スタートアップを設立します。効果と安全性を検証し、製造の仕組みを整えます。資金は公的支援や連携事業化推進機関等から確保し、製造や試験は信頼できる外部パートナーも活用します。前臨床から第II相まで自社で進め価値を高めた後、グローバル製薬企業への開発権の提供やM&Aにより、契約金や段階ごとの成功報酬と販売に応じた収益で事業化します。
新しい作用が明らかとなったタンパクを、実用化に向けて最適な製剤に仕上げます。複数の心筋症モデルでの薬効評価に加え、安全性や体内動態そして安定性を順に評価します。合わせて、品質管理や製造規模の拡大、開発の進め方を整え、早い段階から規制当局と相談し、前臨床での確かな手応えを治験へつなげます。さらに対象となる患者像や臨床での主要評価項目、投与方法を具体化し、国際特許の各国移行と競合調査、グローバル製薬企業との連携やライセンス準備、資金計画や経営・薬事・製造の人材体制整備、そして治験薬の製造準備までを包括的に進めます。