
株式会社 慶應イノベーション・イニシアティブ
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本プロジェクトでは、慶應義塾大学にて研究開発を行ってきた「ホウ素ドープダイヤモンド(BDD)電極」を用いて、工場などから排出されるCO₂を有用な化学原料であるギ酸へ変換する電解技術の社会実装を目指します。本技術は、CO₂と水を原料として、高い選択性・電解効率と長期安定性を両立できることが特徴です。生成したギ酸は、化学原料として利用できるほか、多種多様な有価物への展開も期待されます。本プロジェクトでは、これまでのベンチスケール実証で得られた知見をもとに、年産1トン規模の電解装置を開発し、実環境に近い条件で性能と経済性を検証します。CO₂削減と有価物生産を同時に実現し、排出企業に新たな経済価値をもたらすことを目指します。CO₂を「排出物」から「資源」へ転換する新たなカーボンリサイクル技術として、化学・エネルギー産業への展開を目指します。
CO₂を多量に排出する化学・エネルギー企業等を主な顧客とし、CO₂からギ酸を製造する電解装置の販売とメンテナンスを主な収益源とします。顧客が生成したギ酸を自社内で利用するモデルに加え、利用先を持たない顧客には、用途開拓や販売先とのマッチングも支援します。
本プロジェクトでは、これまでNEDO事業等で実証してきたベンチスケール技術を基盤として、商用化に向けた年産1トン規模の電解装置の開発を進めます。まず複数の電解セルを統合したユニットを設計・製作し、スケールアップに必要な技術課題を検証します。その後、年産1トン規模装置を構築し、顧客企業の実環境に近い条件で装置性能、運転安定性および経済性を評価します。並行して、CO₂排出企業やギ酸・誘導体の利用企業との連携を進め、装置導入条件や用途適合性を明確化します。さらに、実証を通じて商用装置へのスケールアップに必要な設計・運用データを蓄積し、顧客企業による導入判断につなげます。これらの成果を基に、大学発スタートアップの設立と商用展開への移行を目指します。