
株式会社 慶應イノベーション・イニシアティブ

世界1位の死亡原因であり、患者数が6,000万人に上る心不全の治療方法として心臓移植と並んで、植込型左室補助人工心臓(LVAD)の適用が行われているが、その患者の10〜20%に生命を脅かす右心不全が併発し大きな問題となっている。右心不全併発LVAD患者はLVADにより社会復帰を叶えたにも関わらず、再入院を余儀なくされると共に有効な治療法の欠如により死に直面している。そのため、右心不全に対する長期的治療として、LVADと同時に植込み可能な超小型の右室補助人工心臓(RVAD)の実現が望まれている。
本事業は、革新的な治療法がなく死に直面している右心不全LVAD患者を、救命し社会復帰へと導くことをミッションとする。研究代表者が長年培ってきた独自のダブルステータ型完全磁気浮上モータ技術をコアとし、解剖学的スペース制約をクリアする超小型サイズでありながら、優れた血液適合性と高い安全性を両立した次世代体内植込型右室補助人工心臓システムを商用化する。
医療機器メーカーとOEM製造連携体制を確立し、確実な非臨床・臨床PoCを確立する。難治性右心不全に対する唯一無二の治療ソリューションとして価値を高め、自社LVAD製品のポートフォリオ拡張を狙う医療機器メーカー等へのM&Aを出口戦略とする。
既開発のプレ臨床ポンプの工学的評価を行い、治験への投入を見据えた、臨床用遠心血液ポンプを設計、製造する。機械式両心不全循環シミュレータによる定量的評価を実施し、臨床試験の長期動物実験評価へ移行準備を完了する。補助人工心臓用計測制御アルゴリズムを搭載した可搬型コントローラを設計、制作し、臨床用ポンプとシステム化を図ることで、非臨床試験に移行できる右室補助人工心臓システムを構築する。PMDA/FDAへの薬事相談を実施し、国内外における非臨床試験項目の合意形成を完了する。この合意を基に非臨床試験計画を立案する。起業後の非臨床・臨床試験計画を盛り込んだ事業計画を精緻化するとともに、事業計画を推進可能なCXO候補の選定および経営体制を確立する。国内外の投資機関から起業時の強い出資意向を獲得した状態で創業を行う。