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株式会社 ケイエスピー

生成AIやHPC向けに異種のチップを一つに統合する先端半導体パッケージの需要が急拡大している。しかし、熱膨張係数の異なる材料を積層する製造工程では、ウエハやパネルに数mm規模の「反り」が生じ、搬送エラーや接合不良を招く。これが歩留まりを律速する最大のボトルネックである。従来は剛体の平板で挟み込み、加熱炉で長時間加熱し矯正する方法等が採られているが、接触点への応力集中によって破損が起こりやすい。本プロジェクトでは、負のポアソン比をもつオーセティック構造と弾性支持型の静電吸着モジュールを融合した可変曲率静電吸着装置(A-VCESC)を一対で用い、反りの形状に追従しながら面で均一に保持し、吸着面を経由した固体伝導加熱と段階的な残留応力の緩和によって、損傷なく平坦化する「反り矯正機」を開発する。ボウ/ワープ残差10µm以下を目標とし、大型矩形パネルの複雑な反りにも対応できる点で、既存技術とは原理的に異なる。
反り矯正機の製造販売を主軸とする。最初の製品は独立装置(スタンドアロン型)とし、先端パッケージの後工程を担う装置メーカーや受託組立企業に提供する。これに加え、A-VCESCを各社の装置内モジュールとして供給する部材販売および特許のライセンス、さらに加熱履歴と圧力履歴の最適化を支援するシミュレーションとコンサルティングを組み合わせる。顧客ごとの矯正条件をノウハウとして蓄積し、参入障壁とする。
2026年度は、真空対応A-VCESCの基本設計と単体プロトタイプの試作を行い、吸着・離脱・曲面遷移の動作を実証する。並行して後工程の装置メーカー等へのヒアリングを8件以上実施し、最初に狙う用途を1〜2工程に絞り込むとともに、対応パネルサイズ・許容反り量・スループット・想定価格からなる製品要求仕様を定義する。2027年度は大判パネル対応機を試作し、一対のA-VCESCによる能動的な曲率制御と固体伝導加熱の性能を検証しつつ、装置メーカー1社以上と有償の実証(PoC)または共同開発契約を締結する。2028年度は製品レベルのプロトタイプを統合し、残差10µm以下および多種曲面における解析と実測の誤差10%以内を達成するとともに、実証先を複数社へ拡大する。2029年度は最終検証と実機への組込み実証を完了し、事業化判断を経て、同年10月のスタートアップ設立とシード資金の調達を目指す。