起業家支援プログラム(エクスプロールコース)

鈴木 賢治
研究代表者
東京工業大学

鈴木 賢治

Suzuki Kenji
採択テーマ

スモールデータAIによる希少疾患から主要疾患までを網羅する統合診断支援システムの開発

課題名
スモールデータAIによる希少疾患から主要疾患までを網羅する統合診断支援システムの開発
プロジェクトの概要
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深層学習には大量のデータ(1万〜10万例)が必要であり、これが医療分野での最大のボトルネックとなっている。我々はこのボトルネックを解決し、100例程度のごく少数のデータ(スモールデータ)で学習可能な独自の深層学習モデルの開発に成功した。本スモールデータ深層学習を用い、大量の症例が収集できずに他の研究機関等が未着手の希少疾患をはじめ、多くの疾患を網羅する診断支援AIシステムを短期・低コストで開発する。現在の医療AIは単一臓器単一疾患限定であるため、例えば複数臓器を撮像する腹部CTからも単一疾患しか検出できず、他の疾患を見落とす。統合診断支援システムの開発は、世界中の様々な疾患を持つ患者を置き去りにしない医療AIの提供につながる。

ビジネスモデル(申請時)

統合診断支援システムの国内外での薬事申請・販売を行うスタートアップ企業の創設を検討し、専門医・一般医・研修医に低
コストで医療AIを提供する。販売形態として、① AIソフトを病院へ販売する単体ソフト販売モデル、② クラウドベースで、1症
例処理する毎にFeeをチャージするPay Per Useモデル、③ 年間契約などのSubscriptionモデル、を検討する。

活動計画(申請時)

連携病院との共同研究を通じ、疾患別医用画像の収集・アノテーション、疾患別AIの開発、読影用高機能GUIの開発を進める
と共に、統合診断支援システムの構築を目指す。一方、事業化推進機関と共同して事業戦略・計画を具体化し、2026年度中のスタートアップ企業の創設を目指す。

2024年度 疾患別医用画像の収集・アノテーション・DBの構築、事業計画案の策定
2025年度 国内病院と製品化に向けた2疾患のAI開発 → 国内薬事申請の調査
統合AI機能の仕様検討、事業計画の具体化
2026年度 米国病院と提携して上記2疾患AIを米国向けに開発
→ 米国FDA申請の準備
スタートアップ企業の創設準備 → 起業

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