エントリーコースは、起業を目指すGTIEに参画する大学に所属する研究者等を支援する、初めのステップとなるGAPファンドです。
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本プロジェクトでは、未利用の近赤外光や紫外光を太陽電池が利用可能な可視光へ変換する独自の波長変換材料を用い、「発電」「遮熱」「UVカット」を同時に実現する透明太陽電池フィルムの開発を目指す。従来の遮熱フィルムは近赤外光を熱として遮断するのみであったが、本技術では近赤外光を可視光へ変換し、太陽電池による発電に活用することで、冷房負荷の低減と発電効率向上を両立する。また、紫外線を可視光へ変換することで、太陽電池や建材の劣化抑制にも貢献する。本フィルムは高い透明性を維持しながら既存のシリコン太陽電池、ペロブスカイト太陽電池、有機薄膜太陽電池などに後付け可能な機能性レイヤーとして実装できる。初期市場として建築一体型太陽電池(BIPV)を想定し、脱炭素社会に向けた省エネルギー建築の実現に貢献する。
不妊治療は個人や夫婦の問題にとどまらず、少子化に直結する重要な社会課題である。国内では約37万人の女性が治療を受けており、その多くが通院回数の多さや予定調整の困難さに強い負担を感じている。この背景には、卵胞発育やホルモン状態を把握するために、血液検査や超音波検査を繰り返し実施する必要があるという現行医療プロセスの制約がある。これにより、患者負担の増大だけでなく、医療資源の逼迫や診療効率の低下といった課題も顕在化している。本技術は、唾液を用いて病院検査レベルのホルモン測定を可能にし、在宅での高頻度モニタリングを実現するものである。これにより患者の通院回数を削減し、時間的・精神的・経済的負担の軽減を目指す。また、医療機関においては、日常的に収集されるホルモンデータを蓄積・活用することで、診療の効率化や治療方針決定の高度化に貢献する。さらに、将来的には大規模に蓄積されたホルモンデータをAI解析に活用し、不妊治療の最適化だけでなく、新たな女性ヘルスケアサービスの創出を目指す。
本事業では、患者由来の成人腎オルガノイドと腎臓MPS(Microphysiological System)を用いて、ヒト病態下での薬効・腎毒性を評価する創薬支援プラットフォームの提供を目指す。主な顧客は、腎疾患治療薬を開発する製薬企業、ならびに腎毒性評価ニーズを有する製薬企業・CROであり、最初期は特に糖尿病性腎臓病をターゲットとした創薬開発での活用を想定する。従来の動物モデルや既存in vitro系では、慢性腎臓病(CKD)の慢性病態、加齢・細胞老化、個体差の再現が難しく、非臨床での評価結果が臨床予見性に乏しいことが大きな課題であった。本事業では、健常・人工CKD・自然CKDの患者由来腎オルガノイドにMPSを統合することで、ヒト外挿性の高い評価系を実現し、非臨床段階における開発意思決定の精度向上に貢献する。これにより、創薬中止コストの低減と腎疾患創薬の加速を実現し、将来的には他疾患領域の腎毒性評価にも展開する。
神経難病に対して、新たな中分子医薬として核酸医薬が世界全体で精力的に開発されている一方、「脳に十分届かない」ことが臨床開発停滞の最大の要因となっている。本研究では、最近注目を浴びている新規の脳内物質輸送機構である「Glymphatic system」に着目し、脳への薬部送達技術への応用へ繋げていきたい。具体的には、Glymphatic systemの機能促進剤を用いることで、従来の核酸医薬の脳への移行を飛躍的に高める世界初の薬物送達技術(DDS)プラットフォームを開発する。送達する薬剤自体の構造を改変せず、生体に従来から備わっている機能を利用するため、核酸医薬に限定されない、あらゆる創薬モダリティに発展が可能となる。
「全ての建築物を美しい発電所にする」というコンセプトのもと、独自のマイカ顔料とハニカム構造で高意匠・高効率・軽量高剛性と低コスト製造を両立し、都市部での次世代BIPVの概念実証を行うとともに事業実効性を確認する。
ビジネスモデルは、スタートアップ移行期は第一段階として試作品販売ビジネス、第二段階では受注生産、外部生産委託(ファブレス、ファブライト)で進め、スタートアップ設立後はライセンスビジネと同時に、マイカ顔料単体、および、着色ガラス販売を主軸に、モジュール設計サービスのコンサルティングを顧客ニーズにあわせて進める。
本申請では、顧客開拓のための展示会出展、屋外実証試験等、3色以上のモジュール等の試作を進める。
現代農業における大きな課題の一つは、苗の活着や初期生育の再現性不足である。「苗半作」と言われるように、収量や品質は苗の出来に大きく左右されるが、安定した苗生産はいまだ経験や勘への依存が大きい。さらに高温化や気象変動の進行により、活着不良や生育のばらつきが拡大し、育苗事業者や生産者は余剰苗の確保や再植え対応を余儀なくされるなど、経営上の負担も増大している。本プロジェクトでは、RET-system(Rhizosphere Environment Tuning System)により、根圏の酸化還元状態や微生物環境を制御可能な生物学的状態として捉え、作物・土壌・既存資材が持つ力を最大限に引き出す根圏状態制御技術を開発し、根圏状態の最適化を通じて農業の再現性向上を実現する。サツマイモ苗生産を入口市場として、生産者や育苗事業者との実証を通じて経験知のSOP化を進めるとともに、将来的には再生型農業や自然を活用した解決策(NbS)を支える根圏状態制御プラットフォームの事業化を目指す。
トンネルや山間部などGPSの精度が不足する建設現場は土木工事の約半数を占め、ICT施工に必要な高精度測位が困難である。代替手段である自動追尾型トータルステーションは高コストで、補助員を要し、視線遮蔽時には測位が停止する。本プロジェクトでは、独自開発の光マーカーをLiDARセンサで検出し、GPSなしで遮蔽下でも止まらずcm級精度を実現する後付け型自律測位システムを開発する。建機1台あたりのシステムコストはトータルステーションの約5分の1でありながら、低コスト・補助員不要・遮蔽耐性の3点で優位性を持つ。ビジネスモデルは建機レンタル会社を通じたサブスクリプション形式とする。本技術は将来、自動運転車や宇宙探査機などGPSが届かない領域におけるモビリティ測位の汎用基盤となりうる。GPSが届かない環境へモビリティを導く技術を開発するスタートアップの設立を目指す。
本技術シーズは、摩耗粉や潤滑油を許容しないバイオ・医療用攪拌機や半導体製造装置に不可欠なクリーン環境を提供し、さらには、宇宙機器や空飛ぶクルマ(eVTOL)といった極限環境・高付加価値領域へと段階的に社会実装を広げていく汎用基盤技術と成り得る。
確立した磁気支持力統一理論に基づき、ワイドギャップ・薄型高トルク・高い浮上安定性を両立する世界初の「マルチモノポール形ベアリングレスモータ」を開発し社会実装を目指す。初期ターゲットとして既存の軸受け摩耗粉や海外品のトルク不足に悩むバイオ医薬品製造(シングルユースバイオリアクター)市場に参入し、パートナー企業との連携により消耗品ローターを含む高収益なビジネスモデルの確立を目指す。
人工衛星やドローンの姿勢制御には、すばやく向きを変える高速旋回と、目標を保持する精密ポインティングの両方が求められる。しかし両者は両立が難しく、従来は別々の装置で対応してきた。本プロジェクトは、コントロールモーメントジャイロ(CMG)とリアクションホイール(RW)を姿勢誤差に応じて自動で切り替える独自の「3モード自動切替制御アルゴリズム」を、ハードウェアに依存しない汎用制御ソフトウェアライブラリとして製品化する。これにより高速旋回(5°/s以上)とサブ度精度のポインティングを単一ソフトで同時に実現する。既存機体に組み込むだけで性能を引き出せるため、まず産業用ドローンや自律移動ロボット等の地上分野でPoCを進めてTRL5を目指し、将来は宇宙へ展開して大学発スタートアップ設立につなげる。